Power Automate Desktopで既に開いているブラウザを操作する方法【PAD】

Power Automate Desktop(PAD)で既に開いているブラウザを操作する方法について解説します。

【はじめに】PADにおけるブラウザーの扱いについて

PADにおいて、ブラウザーは「インスタンス」という単位で管理されます。

PADでブラウザーを開くには、「新しいChrome(Firefox,Edge)を起動する」を使います。

上記では、「新しいインスタンスを起動する」に設定しているので、新しくブラウザが起動し、変数 %Browser1% には「インスタンス」としてブラウザーの情報が格納されます。

既に開いているブラウザーを操作する方法

では、既に開いているブラウザーをどう起動するかというと、「新しいChromeを起動する」アクションの起動モードを「実行中のインスタンスに接続する」にします。

接続方法は、

から選べます。

「タイトルを使用」を使う場合

「タイトルを使用」を使う場合、操作したいブラウザーのウインドウタイトルを設定します。

ウインドウタイトルとは、以下の部分です。

Power Automate DesktopでOneDriveのファイルをダウンロードする方法【PAD】 | prtn-blog

ウインドウタイトル取得方法１

このタイトルを取得する方法はいくつかありますが、Chromeの場合簡単なのは、そのページをブックマークをして、そのときに表示される「名前」をコピペする方法です。

ウインドウタイトル取得方法２

開発者ツール＞Consoleから、

document.title

を実行することでウインドウタイトルを得ることもできます。

ウインドウタイトルは完全一致ではなく、部分一致でも開くことが可能です。

ただし、タイトルと一致しない文字列では、エラーになります。

Chrome を制御することができませんでした。No Chrome window was found with a tab containing the specified title within the remaining timeout period (5 seconds). Make sure the tab in the browser is available at the execution of the action or increase the "Timeout" parameter in the action.
場所: サブフロー: Main、行: 1、アクション名: 新しい Chrome を起動する

「URLを使用」を使う場合

「URLを使用」を使う場合、操作したいブラウザーのURLを設定します。

こちらも、ウインドウタイトルの指定同様、部分一致でも指定可能です。

ただし、同じURLで複数ウインドウ開いている場合は、意図したウインドウと別のものが開かれてしまう可能性があるので、一意に指定できる状態で設定することをおすすめします。

「フォアグラウンド ウィンドウを使用」を使用する場合

「フォアグラウンド ウィンドウを使用」を使用する場合、以下のようにプルダウンを選べばOKです。

この場合、複数ウインドウが開いている状態だったとしても、最前面にあるウインドウが選択されます。

注意点

「新しいChromeを起動する」アクションの起動モードで、タイトルを使用・URLを使用にて、開きたいタブを指定したとしても、開かれるのはアクティブになっているタブです。

たとえば、「Yahoo!ニュース」「ChatGPT」が開かれているウインドウで、アクティブなウインドウが「Yahoo!ニュース」の場合、PADで「ChatGPT」と指定してもウインドウを開くとYahoo!ニュースのタブになります。

起動後に、タブを移動させたい場合は、以下記事をご参照ください。

まとめ

今回は、Power Automate Desktop(PAD)で既に開いているブラウザを操作する方法について解説しました。

当ブログでは、Power Automate、Power Automate Desktopに関する記事を他にも投稿しています。もし、「このようなことが知りたい」「こんなフローの作り方が知りたい」等ございましたら、問い合わせやコメントからお気軽にご連絡ください。