株式会社ユーザーローカルは2023年12月5日、企業のプレスリリースからニュース記事を生成するAIを公開しました。
株式会社ユーザーローカル(東京都品川区、代表取締役:伊藤将雄、以下ユーザーローカル)は、2023年12月5日、プレスリリースを元にしてニュース記事を自動執筆する生成AIサービス「プレスリリース記事変換AI」を提供開始します。会員登録は不要で、メディア企業・個人ライターを問わず、無料ですぐに利用できます。
引用:プレスリリースからニュース記事を自動執筆する生成AI「プレスリリース記事変換AI」を無償公開
さっそく、実際に使ってみたいと思います。
「プレスリリース記事変換AI」を使ってみる
プレスリリース記事変換AI:https://ai-tool.userlocal.jp/press2article/
以下のような画面で、「プレスリリースを入力」と「URLを入力」というタブがあります。
プレスリリースを入力
「プレスリリースを入力」では、直接プレスリリースのタイトルと本文を入力します。
今回は、タニタのプレスリリースをニュース記事にしてもらおうと思います。画面上に表示されている記事のタイトル、本文をそれぞれコピペします。
5,000文字まで入力できるので、だいたいのプレスリリースに対応しているかと思います。コピペできたら、「このプレスリリースを記事化する」を押します。
「10~50秒程度かかります」と表示されていますが、だいたい1分半くらいかかりました。
記事が作成されました。
出力された内容は以下の通りです。
- 記事タイトル案(5パターン)
- 記事の要約
- 記事本文の案(1000文字程度)
URLを入力
「URL入力」では、プレスリリース記事のURLを入力するだけで、ニュース記事が作成できます。
対応URLは2種類のみ
対応しているサイトは、以下の2つになります。
・PR TIMES 例) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000088.000024177.html
・@Press(アットプレス) 例) https://www.atpress.ne.jp/news/372516
各会社のプレスリリースのページに対応しているわけではないので注意です。上記2つ以外のURLを入力すると、以下のような画面となりニュース記事は作成されません。
PR TIMESの記事をURLに入力して、再度試してみます。
記事が作成されました。先ほどと同様、記事タイトル案(5パターン)と、記事の要約、記事本文の案が出力されました。
プレスリリース本文との比較も可能
記事が生成されたあと、「プレスリリースと記事を比較」タブを開くと、元の記事と比較をすることができます。
元の記事と比較しながら、加筆・修正ができるので便利です。
注意が必要な表現にはアラートが出る
「業界No.1」「国内最大」「世界初」などの表現が含まれる場合、アラートが出るようになっているようです。
(2) 注意が必要な表現やトップ表記に関するアラートを表示
引用:プレスリリースからニュース記事を自動執筆する生成AI「プレスリリース記事変換AI」を無償公開
「業界No.1」、「国内最大」、「世界初」といった未確認の最上級表現を含むプレスリリースの場合、アラートが出るようになっており、エビデンス確認を自動的に促します。
以下記事では、「この企画で商品とのコラボレーションは初めてだ。」の「初めて」が最上級表現とみなされ、アラートが表示されています。
このアラートが出ることで、本当に「初めて」「世界初」「No.1」なのか等を調べてから書くようにできるので、生成された文章を使う側に寄り添った配慮ができているなと感じました。
コピペチェックに引っかかるか判定させてみた
プレスリリース記事変換AIにて要約させた記事が、コピペとみなされるかどうか、試してみました。
コピペチェックツール「CopyContentDetector」に、記事本文の案を入れてチェックしてみます。
以下は、赤枠の部分を拡大したものです。すべて「良好」と出ており、コピペした文章でないと判定されました。
ちなみに、プレスリリース記事の原文を入れてチェックしてみると、以下のようになります。
注意点
プレスリリース記事変換AIを使ううえで注意したい点があります。
1000文字以内のプレスリリース記事の場合は要注意
PR TIMES、アットプレスの記事には、文字数が1000字以下のものも存在します。
しかし、プレスリリース記事変換AIでは、ある程度の文字数がある記事を1000字程度に要約するようになっています。
そのため、1000文字に満たない記事を要約させようとすると、内容がほとんど同じになってしまいます(以下は597文字の文章を要約させたもの)。
同じツールを使った人が複数いたら類似記事とみなされる可能性
このツールを、もし複数の人が利用した場合、出力される内容は全員同じになるわけなので、出力された内容をそのまま使ってしまうとGoogle上で類似記事と判定される可能性があります。
コピペチェックには引っかからないにしても、同じような記事が量産されていたら差別化できませんし、GoogleのSEO的に良くないかもな、と思いました。
使用する際は、生成された内容を確認し、表現を変えたり情報を付け加えるなど何かしらの加筆・修正を行うことをおすすめします。
まとめ
今回は、企業のプレスリリースからニュース記事を生成するAI「プレスリリース記事変換AI」について紹介しました。
企業・個人問わず無料で自由に使うことができるということで、ブロガーの方(特にトレンドブログ)や、ニュースサイトを運営されている方にとってはかなり便利なツールになるのではないかと思います。
何より無料で使えるのが良心的ですね。
記事内で記載した注意点には気を付けつつ、是非ご自身の記事執筆に活用してみてください。
参考:プレスリリースからニュース記事を自動執筆する生成AI「プレスリリース記事変換AI」を無償公開
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