今回は、GPTsで、日本語を「やさしい日本語」に翻訳するツールを作りたいと思います。
「やさしい日本語」ってなに!?
みなさんは「やさしい日本語」という言葉を聞いたことはありますか?「やさしい日本語」とは名前のとおり、分かりやすく簡単な表現の日本語のことです。
「やさしい日本語」として割と有名なのは、NHKの「やさしい日本語ニュース」かと思います。定期的に「平和なニュース!」「表現が分かりやすいし、かわいい」と話題になっています(かわいい🐶)。
「やさしい日本語」はなぜ必要?誰のために必要?
「やさしい日本語」は、日本に住んでいる外国人や、日本に旅行などで滞在している外国人に向けて使われます。
きっかけは、阪神・淡路大震災のときに、当時現地にいた外国人が災害に関する情報を理解できず、犠牲になった方がいたことにあります。世界には多くの言語があり、その人の母国語でコミュニケーションを取ることは現実的に難しいため、「やさしい日本語」を通して外国人と意思疎通をはかることが求められています。
日本語って難しい。教える側も悩みがち。
私自身、現在日本語ボランティアを行っており、日本に住んでいる外国人に日本語を教えています。そのなかで、わたしたちにとっては普通に使っている表現でも、日本語に慣れない外国人にとっては分かりにくい表現があり、伝えるのが難しいなと思う場面があります。
そこで、オリジナルChatGPTを作れる「GPTs」を使って、日本語を「やさしい日本語」に翻訳するツールを作ってみたいと思います。
やさしい日本語に変換するツールがあれば、もっと円滑にコミュニケーションできるようになったり、行政や病院などがなにか資料やポスターを作る際などにも使えるのではないかと思いました。
実際に「やさしい日本語」GPTsを作っていく
オリジナルChatGPT「GPTs」の作り方については、過去記事にて解説していますのでそちらをご参照ください。
今回は、ChatGPTとのやり取りにて「やさしい日本語」変換ツールを作ってみました。
「やさしい日本語」変換ツールのルール
GPTsを作る際は、チャットのやり取りでもできますが、「Configure」タブで設定したほうが楽だったりします。(チャットのやり取りで入力した内容は、ここに反映されています)
「やさしい日本語」変換ツールのルールは以下のように設定しました。
「やさしい日本語」変換ツール を使ってみる
作成した「やさしい日本語」変換ツールを使ってみます。
日本語を入力すると、「やさしい日本語」に変換されます。
「雑巾」を「ぞうきん」と平仮名にしてくれていますが、外国人にとって「ぞうきん」自体知らないことが多いです。なので、「タオル」や「布」などに言い換えたほうがベターです。でも、「めっちゃ」「ピカピカ」などはわかりやすい日本語に変換できています。
また、内容によってはクオリティの高い「やさしい日本語」に変換できているケースもありました。
「高台」と表現してしまうと、地名と勘違いしたり、意味が通じない可能性があります。「避難」も同様です。わかりやすい日本語に直せていると思います。
クオリティは微妙なことも・・・
いくつか文章を入力してみて、なかなかのクオリティのときもあれば、微妙なこともありました。
「参加費は無料です」を「さんかひ は ただ です。」と言い換えていますが、「ただ」というのが伝わらない可能性があります。(この場合、「0えん」「おかね は いりません」などの方が良い)
とはいえ、「この言い回し、何て伝えたら分かりやすいかな?」と困ったときに、参考になるようなレベルにはなっていると思います。逆に、外国人の方が使う際には上記のような分かりにくいままの変換になっている場合に参考にならないこともあるかもしれません。
「やさしい日本語」変換ツールを限定公開します
「やさしい日本語」変換ツールを限定公開します。
※別タブでChatGPTの画面が開きます
※ChatGPT Plus(有料版)に課金している方のみ使えます
もし使ってみて、改善点などあればコメントいただけますと幸いです!
まとめ
今回は、GPTsで、日本語を「やさしい日本語」に翻訳するツールを作ってみました。
クオリティ的には現段階では「参考になる程度」かとは思いますが、精度が向上すれば日本人にとっても、日本に住んでいる外国人にとっても有益なツールになると思います。
ChatGPTや、GPTsなどを活用して、今後も便利なツールや面白いサービスが作れたらと思います!
コメント