本記事では、Power Automate Desktop(PAD)で、
Chromeを制御できませんでした(ブラウザーとの通信が失敗しました。拡張機能の再読み込みを行ってください)
というエラーが出た際の対処方法について解説します。
エラー内容・状況
- エラー内容:「Chromeを制御できませんでした(ブラウザーとの通信が失敗しました。拡張機能の再読み込みを行ってください)」
- Build 2406-update3のアップデート(2024/07/03)後にエラーとなっている。
- フロー構成:Power Automte(web版)のクラウドフローから、デスクトップフローを定期実行している。デスクトップフローを単体で動かしてもエラーは発生しない。
試してみたこと
- ブラウザのキャッシュ・Cookie削除&再起動
- 拡張機能を無効化して、再度有効化
上記を試してもダメでした。で、色々検索してみたところ、Chromeウェブストアのレビューに有益な情報が載っていました。
上記のレビューを見るに、PADのバージョンが上がったことで拡張機能を介したブラウザーの操作ができなくなっていることが分かりました。
対処法
結論から言うと、上記エラーへの対処法は
- Power Automate Desktop(PAD)の再インストール
- ブラウザ(Chrome,Edgeなど)の拡張機能を入れなおす
の2点を実施して解決しました。
Power Automate Desktop(PAD)の再インストール
Power Automate Desktop(PAD)を一度削除して、再インストールします。
なお、PADのデスクトップフローはOneDriveというクラウド上に保存されており、PADのアプリを削除してもフローは残ります。
PADのインストール方法については、以下をご参照ください。
ブラウザ(Chrome,Edgeなど)の拡張機能を入れなおす
ブラウザ(Chrome,Edgeなど)の拡張機能を入れなおします。これは、PADのアップデート時に、対応する拡張機能のバージョンが変わったことにより動かない可能性があるための実施です。
まず、対象のブラウザーの右上にあるパズルのようなアイコンを押します。
次に、「Microsoft Power Automate」のメニューから「Chromeを削除」を押します。
【注意】PADのバージョンに適した拡張機能をインストールする
再インストール時に注意すべきポイントは、PADのバージョンに適した拡張機能をインストールすることです。
PADのバージョンが2.27以降か、それ以前かでインストールするものが異なります。
ご自身のPADのバージョンを調べるには、PADのホーム画面>ヘルプ>バージョン情報にて確認できます。
↑のページを開き、PADのバージョンに適した拡張機能をダウンロードします。
私の環境では、PADのバージョンが最新になっていたので「v2,27以降の場合」を選択しました。
「Chromeに追加」を押せば、拡張機能の再インストールは完了です。
拡張機能が有効化されていることを確認する
拡張機能を再インストールしたら、拡張機能が有効化されているか確認します。
ブラウザー右上のパズルのようなアイコンから、「拡張機能の管理」を押します。(アドレスバーに「chrome://extensions/」と入れてもOK)
インストールした拡張機能がオンになっていることを確認します。
本事象の対策として
本事象は、PADのアップデートが発生するたびに起こり得る事象です。
そのため、会社で使用している、客先の環境で構築している場合には、PADを自動更新ではなく、手動更新にしておいたほうが良いです。(アップデート後に不具合の報告などがないことを確認してから手動更新する)
特に、客先の環境で構築した場合や、定時実行で頻繁に動いている環境など、気軽にアプリのアンインストール・インストールが難しい環境では、手動更新にしておいたほうが「急に動かなくなった!」という事態を防げるため、安心です。
逆に、個人で使っている場合には自動更新をオンにしておいて、アップデートで同様のエラーが出たらアプリと拡張機能の入れ直しを行えばよいでしょう。
PADの更新方法・自動更新の設定に関しては以下記事にて解説しています。
まとめ
今回は、「Chromeを制御できませんでした(ブラウザーとの通信が失敗しました。拡張機能の再読み込みを行ってください)」の対処法について紹介しました。
ネットで探してもなかなか情報が出てこなかったのですが、Chromeウェブストアに有益なレビューが載っていて助かりました。
当ブログでは、Power Automate、Power Automate Desktopに関する記事を他にも投稿しています。もし、「このようなことが知りたい」「こんなフローの作り方が知りたい」等ございましたら、問い合わせやコメントからお気軽にご連絡ください。
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