Bitnamiおよび、Bitnami stacksについての概要とそれらを利用した際のメリットなどを紹介します。
はじめに
本記事では、Bitnamiおよび、Bitnami stacksについての概要とそれらを利用した際のメリットなどを紹介します。
Bitnamiとは
Bitnamiは、もともとはBitRock Inc.という企業の中で開始したプロジェクト名でした。
そのプロジェクトでは、オープンソースのWebアプリケーションやソフトウェア開発環境を事前に設定した状態でパッケージ化(=スタック)し、それらをユーザーが簡単にデプロイできるように提供していました。
つまり、BitnamiはオープンソースのWebアプリケーションやソフトウェア開発環境を事前に設定した状態でパッケージ化したものを提供するためのプロジェクト名(またはそのサービスそのもの)を指します。
その後、Bitnamiは独立したブランドとして成長し、2019年にVMWareに買収されました。
Bitnami stacksとは
BitnamiはオープンソースのWebアプリケーションやソフトウェア開発環境を事前に設定した状態でパッケージ化サービスですが、そのパッケージ化されたそのもののことをBitnami stacksと呼んでいます。
BitnamiとBitnami stacksについて
「Bitnami」はサービス名で実際のパッケージ化されたものを「Bitnami stacks」と呼びます。
つまり、BitnamiというサービスでBitnami stacksという成果物が作られているというイメージです。
実際のBitnami stacksは、Bitnami○○(〇〇にはWEBアプリケーション名など)という名称で提供されているので、Bitnami○○=Bitnamiでパッケージ化された○○(〇〇にはWEBアプリケーション名など)という感じで、Bitnami=サービス名として認識されています。
また、本ブログでもBitnami=サービス名として記載しています。
Bintamiを利用するメリット
Bitnamiを利用するメリットとして、以下があります。
目的のアプリケーションを使うためのものが全てそろっている
そもそものBitnamiを利用する利点となっていて、これを利用するだけですぐに目的のアプリケーションが使える環境が整います。
多くのアプリケーションを提供
提供されている対応のアプリケーションが非常に豊富です。
例えば、ブログサイトを立ち上げる際によく利用されるWordpress、チケット管理を行うRedmine、ソースコード管理を行うGitLab、LAMP(Linux、Apache、MySQL、PHP)などが提供されています。
パブリッククラウドで即時にデプロイできるイメージが提供されている(一部)
主要なパブリッククラウド(AWS、Azure、GCP)上にイメージ(AMI、VMイメージ、Compute Engine イメージ)として提供されています。このため、そのイメージを選択したあとは、各クラウドの仮想マシンを選択するだけですぐにパブリッククラウド上に利用できる環境が構築できます。
これは、仮想マシンをデプロイし、その後、各種アプリケーションを1からインストールする作業と比べて非常に楽に展開できます。
クラウド以外にもさまざまなデプロイ方法が展開されている(一部)
クラウド以外にも、例えばDockerやKubernetesなどのコンテナイメージ、VMWareで動作する仮想マシン用イメージなどで提供されています。
Bintamiを利用するデメリット
一方でデメリットとして、以下があります。
特定ニーズに対応できない可能性がある
Bitnamiはアプリケーションを素早く始めることができ、それがメリットですが、それらの設定は一般的なものになっています。そのため、特定ニーズに対してカスタマイズする必要がある場合はできない可能性があります。
また、設定自体が独自のものであり、ネット上やドキュメントで見ることができる一般的な設定に適用していない場合もあります。
OS上に直接インストールする提供がない(なくなった)
以前はOSごとに各種アプリケーションを直接インストールできるパッケージがあったのですが、最近はすべてクラウドや仮想マシンなどでのみ展開されるので、各PCに直接インストールするというのは難しくなりました。(もしかすると、ユーザ登録やエンタープライズ契約などをすれば大丈夫かもしれません。)
新バージョンがすぐには使えない
オープンソースプロジェクトの新バージョンがリリースされた後、それを追いつくのにしばらく時間がかかることがあります。
知識がなくても使えてしまう
これはBitnamiの問題ではなく人の問題です。
Bitnamiはアプリケーションや環境のセットアップが自動化してしまうので時間の節約や煩わしさが解法されます。一方で、アプリケーションに問題が発生した際、その原因を特定・解決するための知識が不足してしまい、解決に時間がかかってしまう可能性があります。
まとめ
Bitnamiおよび、Bitnami stacksについての概要とそれらを利用した際のメリットなどを紹介しました。
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