「これだから国産スマホは」電池残りわずかでカメラ使えない仕様をめぐり物議

技術系ニュース

先日、こんなツイートが話題になりました。

これについて、問題のスマホである「arrows NX9」開発元のFCNTのインタビュー内容が載っていました。

「制限をかけない場合、電池の残量が少ないときにカメラを使用すると、端末電源ごと落ちてしまう。それは、意図しない電源断であるため、撮影中の画像だけでなく、システムファイル含めたデータを破損する可能性がある。そのようなことが起こらないよう、電池残量規制を設けている」(同社)

Yahoo!ニュース
国産スマホの“電池切れ間際はカメラ使えない仕様”……いる? 「arrows」開発元が語るそのワケは
https://news.yahoo.co.jp/articles/eddcb6f877b7c736996e118690058d1b64501eb3?page=2

使えなくなっちゃうくらいならカメラ機能制限してくれて全然いい。

iPhoneなら普通に撮れてるんだけど?

大丈夫なように作れば良いんじゃないの!?

この問題に対してはニュース記事のコメント欄や、Twitterのリプ欄にて様々な意見が飛び交っています。みなさんはどう考えたでしょうか?

バッテリー低下でカメラが使えないのは国産スマホだけ?

今回問題になっている電池残量が少ないときにカメラ撮影できない問題ですが、機種によってこの仕様は異なるようです。Androidのスマホが全てこの仕様になっているわけではなく、メーカー、さらには機種ごとに仕様は異なっています。

参考:https://qiita.com/youdie_/items/7473845c10bcc553d0a0

Androidを搭載したスマホは、ASUS、サムスン、HUAWEIなど国産スマホ以外にも多く存在していますが、「バッテリー残量が低下したらカメラを使えなくする」という仕様にしているのはネットの書き込みを見る限りは国産メーカーが目立つ印象です。もしかしたら、国産メーカー以外でも制限をつけているものがあるかもしれませんが、調べた限りでは国産スマホに関する書き込みしか出てきませんでした。

カメラが起動しない場面はバッテリー低下以外にも

国産スマホのカメラが起動できなくなる場面はバッテリー残量低下の他にもあります。

価格.comの口コミを見てみると、本体温度が上昇するとカメラが起動できないという現象がXperiaのいくつかの機種で報告されていました。また、ソフトウェアの更新後にカメラアプリを使えなくなった、本体温度が上昇したときにカメラが起動できなかった、という事例も見かけました。これらも、カメラ機能制限と同様、データ破損を防ぐために規制しているものと思われます。

バッテリー残量と充電状態の監視についての詳細はAndroidデベロッパー向けリファレンスをご参照ください。

電池残量と充電状態を監視する  |  App quality  |  Android Developers

iPhoneではどうなってるの?

そもそも、iphoneとAndroidは仕組みが異なります。

AndroidはJavaというプログラミング言語で書かれており、「ART(Android Runtime)」というものを使用してAndroidアプリは動作します。仮想マシン上で動くからこそ、XperiaでもGALAXYでも、HUAWEIスマホでもバルミューダフォンでも動かすことができます。複数端末に対応させる分、メモリも大きくなります。

いっぽう、iPhoneに搭載されているiOSはiPhone専用に作られたOSであり、仮想マシンは存在しません。その分メモリも少なく済みます。

また、Androidでは各アプリのキャッシュを削除することができますが、iPhoneでは「設定」からキャッシュクリアできるアプリはSafariのみです(YoutubeやTwitterなど、各アプリ上でキャッシュを削除することは可能)。Androidのように自由度は少ないですが、逆にいうと内部でいいかんじに管理してくれるので機械に強くない人でも扱いやすいというメリットがあります。

昔のガラケー世代はこの仕様に寛容かも?

今回の問題に対して、ガラケーを使用していた世代の方は「仕様だから仕方ない」と納得した方もいるのではないでしょうか?

ガラケーは「FOMA」「WIN」「505シリーズ」など、日本独自の製品が多種多様に発売されていました。2000年代に入るとカメラ付き携帯が登場しましたが、当時はバッテリー残量が低下すると撮影できない機種がけっこうありました(参考:SHARP公式サイト)。

筆者(アラサー)が中学生の頃持っていたガラケーも、バッテリー残量低下で起動できなかった記憶があります。カメラに限らず、音楽プレーヤーも、ムービーも再生できなかったような。とにかく充電が切れそうになると機能が制限されていたのを覚えています。

しかし、iPhoneや海外メーカーなど最近のスマートフォンは、バッテリー残量が低下しても問題なくカメラを使えるものが多いです。バッテリー残り1%でも普通に使えて、撮影した瞬間に電源が落ちるなんてことも。最近の若い世代にとってはこれが当たり前なので、「余計なおせっかい」に感じるのだろうな、と思ったりしました。

「おせっかい」を受け入れるか、別の製品に乗り換えるか

最初に載せた開発元の「データが破損しないように電池残量規制を設けている」というのを、良しとするか許せないのかは、結局は自分次第なのかなと思います。

国産スマホはガラケー時代から基本的にこのような「おせっかい仕様」であることには変わりませんし、それが嫌ならiPhoneや海外スマホを選べばいい。どうしても国産が良いというなら、出先でバッテリーがピンチになるような状況を作らないようにする。

最近では、モバイルバッテリーをレンタルできるサービスもありますし、電源のついているカフェやファーストフードで充電もできるので、「この瞬間をカメラにおさめたいのに電池切れそう!」という状況はいくらでも回避できます。

さいごに

最近はSNSの普及によって、商品やサービス等の不満を誰もが簡単に発信できるようになりました。実際に、Twitterの発言が企業に届いて仕様が改善された例も見られます。もしかしたら、今回の件についても誰かがSNS発信していなければ問題になっていなかったかもしれません。

だからといって、開発側がユーザーの意見を全て拾う必要もないと思います。ユーザーは無数にある商品・サービスの中から自分に合うものを選びます。だから、「国産スマホは使えない」と言われることもあっても、「絶対にAQUOSがいい!」「絶対にarrowsがいい!」という人が必ずどこかにいます。

っていうか、カメラの性能とか画質とかはもういいから、ガラケーみたいに1週間くらいバッテリーが持つようになってほしいなぁ・・・。

chaso

文系出身、数字が苦手な平凡主婦。塾講師、大手企業SE、不動産事務、Webライター、QAエンジニアを経て現在RPAエンジニアとして働いています。機械音痴だけど効率化や自動化をこよなく愛しています!お仕事の依頼・ご相談は問い合わせよりお願いいたします♪

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