Google ColabのAIコーディングが無料で利用可能に!主な機能と注意点を解説

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Google Colaboratory(Google Colab)には、「Colab AI」というAIコーディングアシスト機能があります。今までは有料プランでしか使うことができませんでしたが、2023年12月19日に無料プラン含むGoogle ColabのすべてのプランでAIコーディングが使えるようになりました。

今回は、実際にGoogle ColabのAIコーディング機能を使ってみて、使用感や、どんなことができるのかを見ていきたいと思います。

そもそもGoogle Colabとは何ぞや

そもそも「Google Colab」とは何ぞや!?という方向けに、簡単にGoogle Colabについて解説します。

「Google Colaboratory(Google Colab)」とは、2021年3月に利用開始となった、ブラウザからPythonを実行できるサービスです。無料で利用できます(有料プランもあります)。本来であればPythonのインストールなど環境構築が必要ですが、ネットさえ使えればブラウザから気軽にPythonコードを生成・実行することができます。

基本的な使い方については以下記事にて解説しています。

AIコーディング機能を使ってみた

Google Colabを開きます。

Colabを開くと、以下のようなポップアップ画面が表示されるかと思います。その右下にある「ノートブックを新規作成」を押します。

すると、新規のノートブックが作成され、そこでコードを作成・実行していく形となります。

「Colab AI」の使い方(動画あり)

AIコーディング機能「Colab AI」の一連の操作の流れは、以下の動画のとおりです。

ノートブック上で、「+コード」を押すと、「コーディングを開始するか、AIで生成します。」と画面に表示されますので、「生成」の文字をクリックします。

テキストボックスが表示されますので、そこにAIに指示したい内容(プロンプト)を入力し、「生成」を押します。

すると、指示したとおり、正弦波のグラフを描画するPythonコードが生成されました。

「Colab AI」の主な機能

AIコーディング機能「Colab AI」では、プロンプトによる指示でコードを生成するほかにも、便利な機能が用意されています。

チャットボット機能

画面右上の「Colab AI」をクリックします。

すると、ChatGPTやBardなどでおなじみのチャットボット画面が表示されます。

ここで、チャット形式でやりとりが可能です。試しに「PandasのDataFrameを内部結合でマージする方法」とプロンプトを投げると、Pythonコードが返ってきました。

チャットボットは過去のやりとりを記憶しているので、質問した内容に追加で質問することも可能です。今回は、「サンプルコードを書いて」とだけ指示しましたが、会話の流れをもとにPandasのDataFrameを内部結合するサンプルコードが出力されました。

わざわざChatGPTでコードを生成させたり、Google検索したりと、Colab外のツールを使う必要なく、全てColab内で完結できるので作業効率の向上が期待できます。

コードブロック内でのAIコード生成機能

チャットボットを介さずとも、コードブロック内にあるAIコード生成機能によりコードを生成できます。こちらは先ほど載せた動画(「Colab AI」の使い方(動画あり))の内容となりますので、そちらをご参照ください。

オートコンプリート機能

「Colab AI」には、オートコンプリート(コード自動補完)機能が搭載されています。

途中までコードを入力すると、Colab AIがその続きを補完してくれる機能です。しかし、私の環境(無料プラン)では、オートコンプリート機能は使うことができませんでした。

Colabのよくある質問も見てみましたが、Google Workspaceアカウントではなく、18歳以上のアカウントであれば問題なさそうなんですが・・・原因不明です。

オートコンプリート機能の表示例は、こちらのブログに載っていましたのであわせてご参照ください。

注意点

Google ColabのAIコーディング機能を使う際の注意点です。

対象言語はPython(それ以外も一応回答は来る)

Google ColabのAIコーディングは、Python向けに最適化されています。

ただ、他の言語に関する質問であっても、一応回答は返ってきます。以下はJavaのコードに関する質問をしたものです。

回答は返ってくるものの、より精度の高い応答を得るためには、BardやChatGPTを使うべきでしょう。また、Python以外のコードはColab上で実行できない点にも注意が必要です。

AIコーディング機能は試験運用版

Google ColabのAIコーディングは、現在、試験運用版です。

コードの使用またはコーディングの説明に関する責任はユーザーが負います。自分で判断し、コードを利用する前にエラー、バグ、脆弱性がないか慎重にテストとレビューを行ってください。

引用:https://research.google.com/colaboratory/faq.html?hl=ja

そのため、生成されたコードをそのままコピペして使うのではなく、しっかりと中身を確認し、テストをしたうえで利用することをおすすめします。

無料版で利用できるのは期間限定のよう

Google ColabのAIコーディング機能に関して、公式サイトには「未登録のユーザーは期間限定でコード生成を利用できます。」とあり、Colabの画面上にも表示されています。

「未登録のユーザー」=無料版のことです。

有料版は、大きく分けて月額1,179円~の定額プランと、従量課金制の2種類の料金プランがあります。

https://colab.research.google.com/signup?utm_source=cell_assist&utm_medium=link&utm_campaign=ai_unsubscribed

なお、無料版ユーザーがいつまで「Colab AI」を使えるかについては、明記されていませんでした。

まとめ

今回は、Google Colaboratory(Google Colab)のAIコーディング機能「Colab AI」について解説しました。

BardやChatGPTなどの生成AIでもコード生成は可能ですが、Colab内でAIによるコード生成までできるのは作業効率の向上に大きく貢献するのではないかと思います。それも無料で使えるなんて驚きです。

期間限定なので、「もうColab AIなしじゃ仕事できない!」となったころには無料プランでは使えなくなるのがなんとなく見えているものの、今のうちに使ってみても損はないと思います。プログラミング初心者の方、駆け出しエンジニアの方はもちろん、プログラミングを仕事とされている方々も日々の作業に是非取り入れてみてはいかがでしょうか。

chaso

文系出身、数字が苦手な平凡主婦。塾講師、大手企業SE、不動産事務、Webライター、QAエンジニアを経て現在RPAエンジニアとして働いています。機械音痴だけど効率化や自動化をこよなく愛しています!お仕事の依頼・ご相談は問い合わせよりお願いいたします♪

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