ChatGPTは、2021年11月のリリース以降史上最速で1億人のアクティブユーザーを獲得しました。これはInstagram(9ヶ月)やFacebook(4.5年)よりも圧倒的に早い記録です。
ChatGPTはチャットで質疑応答をしていく形式で、プログラミングに関する質問、英語の翻訳、メール文面の作成など、幅広いジャンルに対応しています。
以前の記事で、「ChatGPTでブログは書けるのか?」という検証を行い、十分に書けることが分かりました。今回は、もう少し深掘りして
\ ChatGPTを活用してSEOに強いブログを書けるのか? /
について、検証していきます。
ChatGPTは無料?登録とか必要?
料金は?
料金は、無料です。
今月から「ChatGPT PLUS」という有料プランの提供が始まり、月額20ドル(約2,600円)となっています。有料版では、処理の高速化や、負荷の高い時間帯でも安定して使用できるという特徴があります。
筆者は朝8:00頃〜21:00頃までChatGPTを触る機会がありますが、大体いつも18〜20時頃に負荷がかかり使えなくなっている印象です。
使えなくなったら夕飯を食べるようにしていて、戻ると復帰しているので特に気にしてはいませんが、この時間帯しかChatGPTを使えないとしたら有料プラン検討の余地がありそうです。
登録は?
ChatGPTを使う際には、初回利用時にGoogleアカウントかMicrosoftアカウントでの認証が必要です。その際、電話番号認証が必要となります。Googleアカウントからの利用であれば、アカウントを選択するだけですぐにチャット画面に移ります。
【手順1】記事構成を考えてもらう
では、早速SEOに強いブログを書いてもらおうと思います。
今回のブログ記事のキーワードは「ChatGPTの活用方法」にします。
「SEOに強い記事構成を考えて」
「ChatGPTの活用方法」についてブログを書きたい。SEOに強い記事構成を考えて
かなり長いため全部は載せませんが、以下のように答えてくれました。
「ChatGPTの活用方法」についてSEOに強い記事を書くためには、以下のポイントに注意して記事構成を考えることが重要です。
- タイトルの選定
- 見出しの設定
- 内容の構成
- キーワードの自然な組み込み
- メタ情報※ の最適化 ※管理用リンクとかの情報
- 内部リンクの設定
- 外部リンクの設定
記事構成というよりかは、ブログ全体の構成を教えてくれています。記事構成について詳しく教えて欲しいのでもう一度質問します。
「上記を踏まえて、SEOに強い記事構成を考えて」(2回目)
上記をふまえて、SEOに強い記事構成をかんがえて
提案してくれた記事構成のうち、以下についてはChatGPTの利用というよりも実装方法となっていますね。
単純にここを省略してブログを書いても良いですが、今回は改めてChatGPTに記事構成を依頼してみます。
あくまでChatGPTを利用する人に向けた記事にしたいので、実装方法とかはなくていい。
もう一度、SEOに強い記事構成を考えて。
今度はChatGPTを使った実装方法についての記載がなく、活用方法、活用事例など、最初に決めたブログ記事のキーワード(=ChatGPTの活用方法)についての記事構成になったかなと思います。
【手順2】見出しをつける
記事構成が考えられたら、次は見出しをつけます。
先ほど記事構成を考えてもらった際に、見出しつきで回答してくれているのでそれをベースにしたいと思います。さらに、「ChatGPTの活用方法」「ChatGPTの活用事例」について、小見出しを作ってもらいます。
ここでポイントとなるのは「ChatGPTへの質問の投げ方」です。ChatGPTは過去のやりとりを覚えていて続きの質問をできますが、逐一但し書きをしないと余計な情報・関係ない情報まで回答してくることがあります。
「4.ChatGPTの活用方法」について、小見出しを考えて。ただし、あくまでChatGPTを使う側向けの内容で。実装方法とかはいらない
やりとりをしていくうえでコツとなるのが質問の投げ方です。上記の質問について、「小見出しを考えて」だけだと、先ほど排除したはずの「ChatGPTの実装方法」を含む小見出しが返ってきますので注意。やりとりが長くなればなるほど、ChatGPTが話題の対象がどれか判別しにくくなってきますので、その際は質問内容を見直してみてください。
【手順3】本文を書く
手順2までで記事の構成と見出し・小見出しまでできているので、そこに肉付けしていく形で本文を書きます。
定義の部分は必ずソースを参照すること
記事の最初に「ChatGPTとは」と定義を説明する箇所がありますが、これについてはChatGPTが作った文章を鵜呑みにするのは危険です。ChatGPTはネットのあらゆる情報をもとに答えを作り出しているので、フェイクニュースや個人の記事をもとに応答していることもあります。そのため、本当に正しいかを自分自身で調べながら活用することをおすすめします。
例えば、「ChatGPTとは」という見出しに対する文章で、「OpenAIが開発した」というのは本当か?、「GPTの略って本当に『Generative Pre-trained Transformer』なのか?」等、分からないことは一つずつ明確にしておくことが大切です。
これは、ブログのSEOにおいても重要で、「信頼性(Trustworthiness)」を高めることにつながります。信頼性は、ブログのコンテンツ内容が正しい情報であるか、エビデンスはあるかなどに基づいて判定されています。
本文を書くために追加で質問をしていく
本文を書くために、追加でいくつか質問をしていきます。
例えば、先ほどChatGPTに出してもらった文章の構成のうち「2.ChatGPTの応用事例」について深掘りしてみます。
ChatGPTの応用事例として、文章の要約方法の手順を書いてもらいました。要約対象の文章はコピペでチャット画面に貼り付ける以外に方法はないか、さらに質問します。
「他にはある?」を繰り返した結果、チャット画面に文章をペーストする方法、ファイルをアップロードする方法、リンクを貼り付ける方法を教えてくれました。
手順については実際に試してみる
ChatGPTが教えてくれた「ChatGPTで文章を要約してもらう方法」を、本当にできるか確認&質問していきます。
ファイルアップロードでの要約は、実際に試してみてもできませんでした(うそつき!)
URLを投げて要約することはできそうです。
このように、ChatGPTに質問をしながら文章を作成していくことで、信頼性のある具体的な内容を書くことができます。
【手順4】導入部分・まとめを書く
最後に、導入部分・まとめ部分を書いていきます。
「SEOを意識した導入文を書いて」
先ほど教えてくれた「ChatGPTの活用方法」のイントロダクションを、SEOを意識して書いて
導入文(リード文)は、誰に向けた内容なのか、この記事を読むメリットは何かが明確になっていることが重要だと言われています。上記の導入文から、
- このブログ記事で何を解決できるのか:ChatGPTの活用方法
- 誰に向けた記事なのか:ビジネスもしくは個人でChatGPTを使いたい方
「誰に向けて」は、それ以降の記事の内容にも左右されるかとは思いますが、導入文としてはほとんどこのまま使っても問題なさそうですね。
「検索順位アップを狙えるまとめを書いて」
ブログ記事のまとめ文は、ブログ内容をおさらいして読者の頭のなかを整理したり、補足説明によってより理解を深めるなど意外と重要な役割をしています。
そんなまとめ文を、ChatGPTに「検索順位アップを狙えるように」書いてもらいました。
「ChatGPTの活用方法」についてのブログ記事の「まとめ」を、検索順位アップを狙えるような内容で書いて
細かい点を見ていくと、再度練り直さないといけないなという印象ではありますが、「ChatGPTの活用方法」について、記事で取り上げたことを簡潔にまとめているのである程度参考にできるかなと思います。
「検索順位アップ」についても、どこが順位アップにつながるのかを解説してくれています。確かに、どの文章も「ChatGPT」から始まってますね。確かにSEOを考えるならキーワードを取り入れるのは大事ですが・・・これはいくらなんでもやりすぎな気もします(笑)。
ChatGPTにSEOに強い記事を書かせる上での注意点
ChatGPTにSEOに強いブログ記事を書かせてみて、ここは気をつけたいなと思うポイントがいくつかあったので以下に紹介します。
テーマからずれた内容が含まれることがある
ChatGPTによるSEO対策は、「キーワードを含んだ記事内容にする」という方法で行われています。なので、「ChatGPTの活用方法に関して書いて」と依頼すると、その中には「GPT-3」「API」といったような話題も触れていました。これは、確かにChatGPTの活用方法のひとつではありますが、あくまでチャットツール上での活用方法を聞いているのであって、プログラムで組み込む方法を聞きたいのではありません。
対策:追加で質問をしながら軌道修正する
関係ない内容が入っている場合には、「○○の内容はいらない」とか、「△△のやり方ではなく〜〜で」のように条件を明確にして追加で質問をします。
以下は、ChatGPTでブログ記事を書く方法について尋ねたところ、「APIを使って〜」と言い出したので回答をストップさせて追加で質問をしたものです。
追加の質問にて、求めている内容を聞くことができました。
SEOを気にしすぎるあまり不自然なキーワードの多用
以下は先ほど書いてもらった、ブログのまとめ文です。
SEOを意識するあまり、全ての文章の最初が「ChatGPT」になってしまっています。
これ、ChatGPTに限らず人間もやっちゃいがちですけど、機械は容赦ないですね。
対策:必ず人の目で確認&修正する
ChatGPTが返したまとめ文は、きちんとキーワードを意識して内容をまとめること自体はできているので、あとは人間の手で自然な文章になるよう調整していけば問題ないかと思います。
文頭ではなく文中にキーワードを持ってくるとか、「AI」「人工知能」「チャットボット」など、他の用語で書き換えてみるだけでもかなり印象が変わります。
やりとりが長くなると、最初のテーマを忘れがち
ChatGPTは同じスレッド内であれば、過去の内容を記憶しています。しかし、やりとりが長くなればなるほど、ChatGPTは質問された内容がどの投稿と関連するものなのか判別がつかなくなってきます。そうなると、「さっきの文章について詳しく教えて」と言ったところで全く見当違いの内容を答えることもあります。
対策:対象を明確にした質問を心がける
「ChatGPTの活用方法」について、先ほど挙げてくれた「ChatGPTとは」の本文をもう少し初心者向けてに書いて。
上記の質問例は、
過去のやりとりのどの話題? → 「ChatGPTの活用方法」について
どの部分について? → 「ChatGPTとは」の説明箇所
というように、対象となる内容を明確にした質問を投げています。こうすることで、やりとりが長くなった場合にも適切な答えを返してくれやすくなります。
ChatGPTに書かせたブログ記事はこちら
以下がChatGPTに書かせた、「SEOに強いブログ」です。それっぽいタイトルもChatGPTが考えたものです。
一見分からないですよね。しかも、30分で作成できました。
でも、個人的には、ChatGPTが書いた記事は「心がない」ように感じます。気のせいですかね?なんか、読む人に向かって心をこめて書いているかんじではなく、淡々とロボットが文章を書いている姿が浮かびます。人が書く文章って個性があって、その個性があるからこそ書いた人の感情とか温度感みたいなものが伝わる気がするんですよね。ChatGPTくんにはそれが欠けているような・・・?まぁ、個人の感想です・・・。
まとめ:ChatGPTでSEOに強い記事は書けるのか?
ChatGPTでSEOに強い記事を書けるのか?について検証してきましたが、
結論:ChatGPTだけでは(今のところ)無理そう
という結果に至りました。
過去記事にて、「ChatGPTでブログ記事を作れるか」という検証もしていますが、この結果は「できる」となりました。ブログを「作る」ことだけならできます。
しかし、SEOに強いかどうか?と聞かれると、SEO対策はしているが強いとは言えないというのが現状です。
ChatGPTのSEO対策は、「キーワードを含めまくる」という方法をとっています。確かに、ブログ記事にテーマとなるキーワードを含めることは大事ですが、第一に考えなければならないのは「読者にとって読みやすいかどうか」です。
また、SEO対策はキーワードだけではなく、読者の悩みやニーズに応えられているか、見やすいブログか、被リンクを得ているか等、たくさんの方法があります。ChatGPTではこのへんを意識した内容にはなっていません。
とはいえ、ChatGPTはブログの構成を考えてくれたり実例を出してくれたりと、ブログ記事を書く上で十分参考になるような答えを返してくれます。なので、ブロガーが記事を書く際に助手的な立ち位置で使うと良いんじゃないかと思いました。SEO対策をしてもらうのではなく、あくまでブログの構成とか内容の補足などに利用し、SEO対策自体は自分で考えつつ進めると効率的にブログ記事を書くことはできると思います。
コメント