Fluentdとは何か?概要とインストール方法を解説

Windows

オープンソースのデータコレクター(ログ収集ツール)である「Fluetnd」について、概要とインストール方法を解説します。

  • ログ収集を効率的に行いたい
  • 点在するログを集約させたい
  • 障害に強いログ収集ツールを採用したい

とお考えの方に、参考になる内容かと思います。

はじめに

オープンソースのデータコレクター(収集ツール)であるFluentdについて、概要とインストール方法について紹介します。

インストール後の基本的な使い方については、以下の記事で紹介しています。

Fluentdとは

Fluentdは、データ収集・処理・転送を目的としたオープンソースのデータコレクターです。

アプリケーション、OS、ミドルウェア、各種機器等でログを取る際に、それらのログを一箇所に集約することができます。また、集めたログを別のサーバーへ転送することも可能です。

他にも、以下のような特徴があります。

Fluentdの特徴

Fluentdは以下のような特徴を持っています。

マルチプラットフォーム

Fluentdは、Rubyの動作環境があれば、Windows・Mac・LinuxなどOSの制限なく動きます。

ログはJSON形式

Fluentdにインプットされたログは、すべてJSON形式に変換されます。

そのため、構造が把握しやすく、アプリケーション側でのデータ変換も容易です。

バッファリング機能による信頼性

Fluentdのログはデータバッファに蓄積されます。そのため、ログの欠損を防ぐことができます。

フィルタ機能

Fluentdにはフィルタ機能があります。

設定ファイルに定義してフィルタリングを行います。正規表現によるマッチングも可能です。

スケーラビリティと高可用性

Fluentdは、分散型のアーキテクチャを持ち、大規模なデータ処理にも対応しています。
また、フェイルオーバーや冗長性の管理など、高可用性の要件にも対応しています。

Ruby・Cで動作するため軽量

Fluentdは、RubyまたはC言語で動かすことができます。

いずれも、学習や取り扱いが容易な軽量言語であり、導入・管理のハードルが低いと言えます。

公開されている種類の違い

公式ページには、Fluentdをベースとした変種が公開されています。それぞれは以下の特色があります。

Calyptia Fluentd (calyptia-fluentd)

Calyptia Fluentdは、フルマネージドのログ収集サービスである「Calyptia」によって開発・提供されています。高速なログ収集、リアルタイムな可視化、高いスケーラビリティなどの特徴を持つサービスです。
また、Calyptiaが提供するログ収集サービスに最適化されています。

Treasure Agent (td-agent)

Treasure Agentは、フルマネージドのログ収集サービス「Treasure Data」(現在はArm Treasure Data)によって開発・提供されています。Treasure Dataは、データの収集、処理、分析、可視化などの機能を提供するクラウドベースのサービスです。
Arm Treasure Dataのデータプラットフォームとのシームレスな統合を実現しています。

インストール方法

今回は上記の変種ではなくFluentdそのものをインストールします。
今回はWindowsに対して、以下の流れに沿ってインストールを実施します。

【事前準備】Rubyのインストール

FluentdはRuby(とC言語)で書かれているため、まずはRubyをインストールします。
Rubyについての詳細とインストール方法については以下の記事を参照ください。

Fluentdのインストール

GitHubサイトにアクセスし、ソースコードをダウンロードします。

もしくは、以下のコマンドでgitをcloneします。今回はcloneしたものとして進めます。

git clone https://github.com/fluent/fluentd.git

fluentdをcloneしたフォルダに移動して、以下のコマンドを入力します。

gem install fluentd

何もなければ、インストール完了の旨のコマンドが出力されます。

次に以下のコマンドを実行します。こちらもインストール終了の旨が出たらOKです。

fluentd -s conf

コマンドを実行した場所にconfフォルダができ、その中にfluent.confとpluginフォルダができます。

まとめ

Fluentdの概要とインストール方法を紹介しました。

軽量かつ扱いやすいFluentdを活用すると、今までよりもログ収集の効率が向上することが期待できます。本記事が参考になれば幸いです。

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