ChatGPTの運営元であるOpenAIは、「Prompt examples」を公開しました。
はじめに:これはAPIを使う人向けのリファレンスです!
はじめに、この「Prompt examples」は、ChatGPTのAPIで開発をする人向けのリファレンスであることを明記しておきます。「APIを介して作成するチャットがどんな応答をするように設定するか設定をするときにこんなふうにするといいよ!」というコツまとめ的なかんじです。
ChatGPTで「プロンプトを投げるコツ」が一覧になっているというわけではないので注意です。
ページの日本語化をしておくと分かりやすい
本ページは英語で書かれていますので、最初に日本語化しておくと分かりやすいです。
Prompt examplesのページ上で右クリックをし、「日本語に翻訳」を押します。
すると、ページが日本語に翻訳された形で表示されます。
「プロンプトの例」の使い方
「プロンプトの例」から、参考にしたい内容をクリックします。
例えば、「キーワード」をクリックすると以下のように、プロンプトと応答例が表示されます。
項目 | 内容 |
---|---|
システム | テキストのブロックが提供されます。 あなたのタスクは、そこからキーワードのリストを抽出することです。 |
ユーザー | 黒地に黒の陶器は、ニューメキシコ州北部のプエブロ人ネイティブ アメリカンの 陶芸家によって発展した、20 世紀から 21 世紀にかけての陶器の伝統です。 伝統的な・・・ |
上記のように、「システム」「ユーザー」という項目で構成された内容になっています。これは、チャットを作成するときの設定項目です。
「システム」と「ユーザー」とは何か
以下はAPIリファレンスのリクエスト例です。
上記のAPIリクエスト例には、「role」という項目があります。
"role": "system",
"content": "You are a helpful assistant."
"role": "user",
"content": "Hello!"
「system」は、AIに関する設定です。性格や、振る舞いを設定できます。
「user」は、ユーザーからの入力です。チャットボットでは、ここを引数にしてアプリなどからユーザーから入力した内容を設定してAPIをたたいたりします。
つまり、それぞれの「content」の内容をサンプルのように変更すれば、「応答例」のような結果が得られるということです。
APIに関する詳しい設定内容については、以下記事をご参照ください。
APIサンプルも載っている
それぞれのサンプルには、APIリクエストのコードも載っています。
コードはPython、curl、json、Node.jsから選択可能です。
OpenAI Playgroundでコードを書かずにすぐ試せる
各サンプルから、OpenAI Playgroundを開くことができます。
OpenAI Playgroundというのは、ChatGPTのAPIを自由に試せる場のことです。詳しくは以下記事をご参照ください。
「プレイグラウンドで開く」を押すと、サンプルの内容が既に設定された画面が開きます。
「送信」を押すと、ChatGPTからの応答が返ります。
OpenAI公式・プロンプトのコツ一覧
では、ここからはOpenAIが公開した、プロンプトのコツ一覧について見ていきたいと思います。
文法修正(Grammar correction)
文法的な誤りを修正してくれるプロンプトです。
例では、「She no went」と文法的に誤った文章となっていますが、応答文では「She did not」と修正されています。
小学校2年生向けの文章にする(Summarize for a 2nd grader)
文章を小学校二年生レベルまで簡単にしてくれるプロンプトです。
英語のニュースや論文などを、簡単な英語にしたいときに役に立ちそうなプロンプトです。
Pythonバグ修正(Python bug fixer)
Pythonコードのバグを指摘し、正しいコードを生成してくれるプロンプトです。
指摘内容を和訳したものは以下になります。
仕様からPythonコード作成(Function from specification)
ユーザーから送信された仕様を、Pythonコードに変換して応答するプロンプトです。
Webサイト生成(Single page website creator)
シングルページの Web サイトを作成します。
議事録の要約(Meeting notes summarizer)
会議メモを要約します。
上記のほかにも、「翻訳」「SQLクエリ作成」「面接の質問」など、様々なプロンプトが用意されています。
まとめ
今回は、ChatGPT APIを作成する際に参考になる「Prompt examples」について紹介しました。
APIを使ってチャットボットやツールなどのサービス等を開発している方は、こんなプロンプトの方法があるんだな、と見るだけでも参考になるのではないかと思います。
コピー用のAPIはリクエストは、systemとroleの中身が設定されているだけっぽいですが、いくつかのサンプルは「temperature」の数値も異なっていたので、もしかすると今後もっと実用的なプロンプトのサンプルが公開されるかも?と期待しています。
年明けにオープンすると公表された、GPTストアにオリジナルのGPTsを公開しようと思っている方も、このプロンプトサンプルからヒントを得られるかもしれません。
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