今回は、Google Apps Script(GAS)でできることについて、ジャンル別に活用事例を紹介します。
本記事は上記のような方向けに解説します。
プログラミング未経験の方でも参考になる内容ではありますが、GASを操作する上で以下記事に一度目を通していただくと、理解がスムーズになるかと思います。
GAS・プログラミング初心者の方に一読してほしい記事
紹介する内容は、すべてサンプルコード付きですので、ぜひ参考にしていただければと思います。
GASスクリプトの定期実行
GASには、「トリガー」という機能があります。この機能を使うと、
- 月末になったら勤務表から合計時間を取得
- 毎週月曜日に新商品情報をツイッターに投稿
- 毎日ファイルをバックアップする
などの処理を定期的に行うことができるようになります。Pythonなどのプログラミング言語であれば、定期実行する場合サーバーを立てる必要がありますが、GASはGoogleのサーバー上で動くため、自分のPCがシャットダウンされていてももちろん動きます。
トリガーの設定方法については、以下記事にて説明しています。
スプレッドシートとの連携
GASというと、Googleスプレッドシートとの連携を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
スプレッドシートと連携することで、スプレッドシートに値を書き込んだり、スプレッドシートの内容を取得したりすることができます。
スプレッドシート上にボタンを配置して、ボタンを押したらダイアログを出すということもできます(手順はこちら)。
スクレイピング
GASでは、Webページの情報を収集・加工する技術である「スクレイピング」を行うことができます。
スクレイピングというとPythonというイメージがありますが、そこまで複雑な処理をしない限りGASでも十分に行えます。先ほど紹介したトリガー機能と掛け合わせると、定期的に自動で情報収集することもでき大変便利です。
Googleサービスとの連携
Googleのサービスには以下のようなものがあります。
- Gmail
- Google Drive
- Googleドキュメント
- Googleスプレッドシート
- Googleフォーム
- Googleアナリティクス 他
これらのサービスとGASを連携することで実現できる活用事例を紹介します。
【GAS×スプレッドシート】家計簿管理BOTの作成
GASとGoogleスプレッドシートを連携させると、家計簿を作成することができます。本事例では、さらにLINE Botと連携することで、LINE上から家計簿の入力・管理をできるようにしています。
- LINEのトークで費目・金額を登録
- リアルタイムでスプレッドシートに反映される
こちらの詳しい実装手順は以下記事にて紹介しています。
【GAS×Google Drive】画像の一括リサイズ
GASとGoogle Driveを連携させることで、画像の一括リサイズが可能となります。
以下のように、リサイズさせたい画像をGoogleドライブにアップロードしておき、
GASでリサイズ処理を実行すると、元のファイルはそのままに、リサイズ後のファイルが生成されます。
【GAS×Googleフォーム】フォーム内容の柔軟な変更
Googleフォームは、アンケートや投票ツールなどとして利用されているオンラインフォームです。最近では、企業のアンケートでもGoogleフォームを採用しているところが増えている印象です(ちょっと前にメルカリから来たアンケートがGoogleフォームでした)。
Googleフォームは誰でも簡単に使える反面、操作性が微妙なところがあります。たとえば、スマホだと日付欄が手入力になっており、わざわざ入力するのが面倒です。
以下記事では、スマホだと入力しづらい日付欄をプルダウンに変更する方法を解説しています。
【GAS×Googleアドセンス】収益結果お知らせBOTの作成
Googleアドセンスは、サイト運営者向けの広告配信サービスです。サイト訪問者が広告をクリックすることで収益が発生する仕組みです。
アドセンスで発生した収益は、Googleアドセンスのマイページで確認する必要がありますが、GASと連携させることで、わざわざマイページを見ることなくアドセンス収益を確認することができます。
外部サービスとの連携
先ほどまでは、Googleサービスとの連携に関する活用事例をご紹介しました。ここからは、外部サービス、つまりGoogleサービス以外のあらゆるサービスとの連携について活用事例を紹介します。
【GAS×LINE】LINEボットの作成
LINE Developersと連携することで、無料で簡単にボットを作ることができます。LINEは普段使っている方が多いと思いますので、アプリを新しく入れたりする手間がなく、様々なサービスと連携することでより便利なボットを作ることができます。
当ブログでもボットとして作成しているものは、全てLINE Developersと連携して作成しています。
【GAS×ChatGPT】ChatGPTのボットを作成
ChatGPT API×GAS、そしてLINEを連携させることで、LINE上でChatGPTが使えるようになります。
なお、APIの試用期間が終了している場合、有料版に移行しないとAPIが使えません。試用期間の終了時期は登録時期により異なりますので、必ずマイページから確認するようにしてください(詳しくはこちら)。
【GAS×DeepL】翻訳サービスを作る
DeepLは、高精度な翻訳サービスです。DeepLは「DeepL API Free」というAPIが公開されています。月に50万字まで無料で使うことができます。
以下記事では、投稿した画像を日本語⇔英語に翻訳する方法を解説しています。
【GAS×ツイッター】Twitter API経由のツイート
GASからTwitterのAPI経由でツイッターに投稿することが可能です。
今年3月頃にTwitter 2.0が発表され、APIの料金体系やツイート上限が大幅に変更(改悪)されました。そのため、無料プランでできるのは書き込み(=POST)のみで、上限は月に1500回です(詳しくはこちら)。
とはいえ、一日に数回ツイートする程度なら無料プランで全然問題ないかと思います。以下記事にて、API経由でのツイート方法を解説しています。
【GAS×ツイッター】定期自動ツイート
GASのトリガー機能を使うことで、定期自動ツイートを実現できます。当ブログの更新情報ツイートもGASで運用しています(これ↓)。
【GAS×Yahoo!API】形態素解析を行う
Yahoo!形態素解析APIを使う方法について解説しています。形態素解析とは、言語を最小単位に分けて、それらが品詞としてどれにあたるのかを割り出すことをさします。
まとめ
今回は、Google Apps Script(GAS)でできることについて、具体的な活用事例とともに紹介しました。
GoogleサービスからLINEやTwitterなどの外部サービスまで、様々なサービスと連携でき、定期実行も簡単に設定できるため、扱えるようになるとその便利さを実感できると思います。
今後も、GASを使った活用事例について更新していきたいと思います。
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